このクラスは独立したものではありません。1ヶ月に1回観劇(クラス中に観る機会があります)をし、それについてのアカデミックエッセイを任意で提出、講評を受けます。アカデミックエッセイとは、自身が決めたテーマの正しさを客観的に論証し、論拠を示しつつ自分の考えを誰もが納得できる形で提示する短い論文のことです。シアタースコラでは俳優だけでなく、舞台に関わるすべてのアーティストを育てることを目的としています。このプロセスを経ることで、講評とクリティカルシンキングに基づく分析を行う力を養い、かつそれを理解される形で言語化する力を育みます。現代において、その様な考えを言語化する力は徐々に必要とされてきており、その能力は舞台、芸術に限らず広く利用できるものです。シアタースコラではディベートや感じたことを「とりあえず提示する」ことを認め、その文化を醸成させることも必要と考えています。またこのシアター・コンテクストでは、演劇の歴史についても扱い、要所でレクチャーも行います。歴史とは「すでに存在する成功/失敗の経験と結果の集積」であり、それを知ることは確実に自身の取り組みを豊かにし、より良いものにします。「知ること」が絶対に無駄にならないのが歴史の良さであり、シアタースコラでは非常に重要視しています。