〜ものを舞台で魅力的に動かす(生命を与える)〜"Puppetry is a form of acting- Relax about it!"「人形芝居は演技のうちのひとつ。気楽に!」-ADAM CJ KLEIN(Actor)オブジェクト マニピュレーション(Object Manipulation)という言葉があります。直訳すると「物を操る」これは舞台で使う【魔法】のひとつを指す言葉だと思います。舞台の上演中に椅子を舞台に準備するとしたら、どうやって準備しましょう?舞台を真っ暗にして、暗転中に出す?何らかの目的を持たせたキャラクターに、椅子を出番と同時に持って行く?もしかしたら「椅子が椅子でなくなる瞬間」があると、より作品が魅力的になるかもしれません。あるいは"生きているもの"として扱うのも面白そうです。オブジェクト(物)を操る時、操り手に技術があれば、呼吸がオブジェクトを通して伝わり、まるで物が生きているように感じさせることができます。生命を持たないものが、操り手によって生きているように見える。しかもそれが感情やキャラクターを持っていて、”今まさにそこで生きている”ように見えると、その瞬間観客は、【魔法】のように感じるでしょう。(シアタースコラ クラスフォト)何もないところに階段を生まれさせたり、電車から眺める車窓を飛び立たせたり、心理的な悍ましさを感じさせる影が浮かび上がったり…心理描写や心象風景、他にもパペットや"もの"でしか表現し得ない、抽象・印象表現など、オブジェクト マニピュレーションの技術は、『自分の表現したいもの』をより具体的に、よりそのまま表現するのに大きな役割を果たすでしょう。パペット(人形)の場合は、そういう「生命ないもの」に「生命を吹き込む」表現手段のひとつであり、想像の産物に受肉させる、俳優の演技とそういう意味で違いはありません。ただ、それらは表現方法が異なるため、違う技術も求められるでしょう。逆に似通った部分も大いにあり、俳優の演技に対してもたくさんの学びがあります。さらには、オブジェクト マニピュレーションも演技と同じくほかの俳優と息を合わせるタイミングが多くあり、アンサンブルの理解や訓練も必要とします。■このクラスで学べることパペットを扱う上で必要な知識と技術パペットと俳優の関わりとそれぞれ演技、それらのバリエーションものを扱う各手法と独自手法へのアプローチクリエイティブに取り組むことアンサンブルの実践(キャラクターボイスと発声)語りたい物語をより魅力的にしてくれる、オブジェクト マニピュレーションやパペットの技術は、集団で制作するディバイジングでも使いやすいものとして、さまざまな創作の場で積極的に活用されています。うまくいけば、まるで【魔法】のように感じる表現を学び、身につけていきましょう。