〜そこにあるものに飛び込むためのトレーニング〜"We want to see a real human being up there without any masks. We all want to see you 'in the shit'."-John Wright, “Why Is That So Funny?”「わたしたちはみな、どんな仮面*もつけていない、本物の人間を(舞台上で)見たい。あなたが'最悪な状況'にあるのが見たい。」-ジョン・ライト(「Why Is That So Funny?」)*仮面についてはこちらも参照。わたしたちはどんなスタイルの芝居を見る時でも、「演技している」と感じさせられるのをひどく嫌います。「演技するな」というノートも、よく聞きます。特にシンプルクラウンでは、演技することはできません。演技であることがバレてしまっては面白くなくなり、舞台にいられなくなるからです。舞台で起きていることは、本当に起きていることであり、舞台にいる人は本当に笑われることをしているのです。「本当に起こっていること」を他者に見られるのは、怖いと感じてしまいがちです。なぜなら当事者と他者の立場は違うので、観客は面白がることができますが、当事者にとってはそうではないからです。でも、それが自分自身なのです。自分自身はおもしろい。人はおもしろい。怖がらなければ、見せることは楽しい。本当にそこで起きていることを見せられない時、わたしたちは「つくりもの」の裏に隠れます。つくりものの表情、つくりものの感情、つくりもののストーリー、つくりもののキャラクター。つまり、つくりものの演技。それが少しでも立ち現れた時、わたしたちは愛されなくなってしまいます。クラウンにとって愛されない状況は、死そのものです。誰も笑わないのなら、舞台から去らねばなりません。このワークショップで得たいことは、「本当にいま起きていることを隠さない経験」です。俳優は演技をする時、つけた仮面を外さなければなりません。テクニックやセリフ、動き、キャラクターの後ろに隠れることはできません。そういった行いは痛々しく、文字通り「見ていられない」からです。このワークショップを通して「舞台で演技しない」ことを経験し、その後の演技に役立てていただきたいです。■このWSで取り組むことリズム、スペース、ビルドアップなどの演劇の基礎構成と実践舞台での身体の扱い方技術的な観客との関わり、コミュニケーションと信頼の構築Bafflement(困惑)俳優の存在感とエネルギー