〜演技のスタートラインに立つ〜紹介動画:%3Ciframe%20width%3D%22560%22%20height%3D%22315%22%20src%3D%22https%3A%2F%2Fwww.youtube.com%2Fembed%2FDI3i5Yh8pBc%3Fstart%3D1014%22%20title%3D%22YouTube%20video%20player%22%20frameborder%3D%220%22%20allow%3D%22accelerometer%3B%20autoplay%3B%20clipboard-write%3B%20encrypted-media%3B%20gyroscope%3B%20picture-in-picture%3B%20web-share%22%20allowfullscreen%3D%22%22%3E%3C%2Fiframe%3E"Theatre is serious game as children play"-Philippe Gaulier 「演劇はこどもの遊びと同じく真剣勝負なのだ」-フィリップ・ゴーリエ俳優には大事なものがたくさんあると思いますが、一番は「軽さ」だと思います。軽薄さという意味ではない「軽さ」「演技は『リアクション』である」というのは、みなさんご存知だと思います。この「リアクション」とは反応です。重すぎたり、固すぎたり、柔らかすぎたりすると、反応はできません。反応をするためにも「軽さ」が重要なのです。この「軽さ」は人を惹きつけるものになります。(レジュ クラスフォト)舞台であってもなんでも、重く、固く、渋々取り組む人を見るのは苦痛です。そういう行いに対して私たちは興味を失ってしまいます。観客をいかに自分に繋ぎ止めておくのか、重要なのはやはり「軽さ」です。「軽さ」を持つ人は周りを笑顔にします。その「軽さ」は観客が俳優と共にあることを許し、興味を掻き立てるのです。「軽さ」は好奇心とも繋がっています。遊んでいる子どもは好奇心でいっぱいです。「次に何があるのか?」「この先に何があるのか?」「どうしたらもっと面白くなる?」この好奇心から生まれる疑問が「軽さ」を生み出します。この疑問、舞台を作る時にわたしたちが持つ疑問とそっくりそのままじゃないでしょうか?Le Jeu-レジュ-とはフランス語でゲーム/遊びという意味です。遊びが幼少期で重要な学びのひとつになるというのは有名な話ですが、わたしはこれは少し違うと思います。遊びは学びのひとつではなく、遊びそのものがすなわち学びなのです。遊ぶことを通してわたしたちは世界の成り立ちを学んでいくのですから。丸いものは転がること、砂は崩れやすいこと、物を投げれば飛んでゆき、その距離は力の込め具合によって変わること。走ること、バランスを取ること。協力すること、息を合わせること、またひとりでしかできないものがあること。ひとつのことにみんなで取り組む面白さ、言葉でないものでコミュニケーションすること。追いかけることの面白さや、追いかけられることの恐怖。転んだら痛いこと。すべては遊ぶことで学ばれていきます。この学ばれた内容をすべて文章にして語り聞かせても、それがどんなに長い時間であったとしても、私たちはその遊びにおける学びの1ミリも理解できないのは想像に難くありません。遊びはさまざまなことを教えてくれます。素晴らしい演技をするためにはリスクをとる必要があります。ならばこのリスクを「軽く」とることができる準備も必要でしょう。遊ぶことを学びましょう。遊びを再発見しましょう。一緒に笑いながら真剣に向き合う力を身につけませんか?