スコラの3ヶ月コース、単発ワークショップを繰り返し受ける中、沢山の自分の課題に向き合う時間が増えて、できないことに挑み続けてきました。ディバイジング、キャラクターワーク、倒立、アンサンブル、ボールなげなどなど!自分が作品作り、稽古に関わっていくなかで、スコラで学んできたことは頭の中で何度もリマインドされて、とても役にたったり、実践の場でどうしたら上手くいくのか悩んだり、またもう少しできる ところに近づきたい!と思い日々過ごしています。自分の課題と沢山向き合う時間でもありながら、演技をする上で今まで”こうでなきゃいけない”と思っていたことが、もっと簡単なことだったり、そうだよねと納得できるものが沢山あり、救われたし、続けられると思うことができました。その中でも、スコラのトレーニングの中で印象に残っているのは「ニュートラルマスク」でした。私は10年ほど前に初めて「ニュートラルマスク」のワークショップを受けていて、その時の体験は今でも覚えているくらい、印象的なマスクとの出会いでした。とても開いた感覚と、まだまったくわからないところがあり「またニュートラルマスクのワークショップ受けたい!」と思っていました。3ヶ月コース前半で、ニュートラマスクに取り組みましたが、なんともうまくいかなく、「あれ?こんなんだっけ」と思っていたら。どんなトレーニングもそうだし、当たり前のことでもあるのですが「初めては一回だけで、同じものに触れても、この瞬間は今だけなので、一生懸命取り組みましょう」のようなことを言われて、ハッとしました。 そこからは改めて、ニュートラルマスクと出会い直せた感じがして、また少し一歩先に進めた気がします。初めてだから得られる大事な感覚もあったり、全部の期間を通してやっとみえてくることもたくさんあり実りある時間でした。そして、時間とお金が許す限り、このトレーニングの場所が日常にあることの有り難さもとてもみにしみました。また、スコラの特徴として、稽古場での安全性が常に保たれていることです。失敗できる環境や、 参加するしないも個人に委ねられていることです。スコラで達也さん、レゴさんが意識して作ってくれている『安全』な環境の中だからこそ、しっかり個人を尊重されているので自分で自分を守るということもできるし、その大事さにも気付かされました。日本でも演技を学べる場所はたくさんありますが、スコラで学べることは、演技の決まった形やスタイルを学ぶのではなく、演劇、パフォーマンスのおもしろさはどうやったら出せるのかを、色々なトレーニングの中から、見つけていけるような場所だと思っています。演じることを学ぶだけでは なく、舞台芸術そのものをいろんな角度から学んでいるような感覚もありました。3ヶ月コースを終えて、思うことはもう少し学びたい、もう少しできるところに近づきたい、もう少し自立したパフォーマーになりたいとより強く思いました。