達也さんのワークを何度か受けてきた中で感じたことは、俳優として自分の身体と向き合いながらトレーニングできる貴重な場所だなということです。ピラティスやヨガなど身体に向き合い、整えたり鍛えたりする手段は様々あります。しかし、演劇のワークを通して、俳優として身体に向き合うとなると現在はまだまだ少ないように思います。達也さんのワークはシアターゲームからとてもシンプルな身体のトレーニングまで様々ですが、どれもわかりやすく、言葉で、視覚で説明して頂きながら(時には説明なく始まることもありますが、それはそれで意図されていて面白いです)ワークをするので、運動への苦手意識のある私でも取りかかりやすいです。テンポ良く進んで行くからか、苦手かもしれないと意識する前に挑戦できるので、「意外と自分はこういうことができるんだな」と発見が多くあります。呼吸一つ、身体の動き一つ、とても繊細に、時にエネルギッシュにアプローチしていくので、いつも自分の身体の可能性が広がっていく感覚があります。また、達也さんのワークはとても実践的です。例えば、コメディアデラルテのような型のようなものがある時、それを形式的に学ぶだけでなく、現代に置き換えて演じてみるなど、どう「今の自分が」使えるか考ることができる所がすごく素敵だと思います。後はシンプルに「楽しい」です。何かを体感として得る楽しさ、見て学ぶ楽しさ、参加者の個性が光る瞬間を見る楽しさ、さまざまな楽しさが隠れています。何か今までと違った色のものを受けてみたいなという方にはぜひおすすめです!