「(私たちがもつ)仮面には3種類ある自分が思う自分真実の自分そしてみなが持つ仮面だ」-ジャック・ルコック-私が受けたのはニュートラルマスクの講座。初めてマスクを付けた時の言いようのない感覚は今でも鮮明に覚えています。朝から夕方までの4日間夢に出てくるほどクタクタになりました。講師の安本達也さんは常に考え常に感じ常に修正を繰り返しその場に生き続けるよう促します。自分の思う自分が嫌でも邪魔をしてくるので自分の持つ癖を突きつけられます。それと同時に達也さんから発せられる力強い言葉が自分の持つ可能性や意識の深いところにずっとアクセスし続けるんです。これは年齢もキャリアも関係ないぞ!むしろ徹底的にやり切るしかない!と言う時間でしかなくそれは非常に心地の良い疲れと充実感をもたらしてくれました。舞台上の俳優はほんの少しの瞬間も休むことなくリズムを生み続けながらやり切るけれど少しの瞬間身体が織りなす寸分の狂いがあれよあれよと伝わり方を湾曲させてしまう達也さんはその狂いを明確に伝え続けてくれるだけシンプルだし身体は正直だから私の意識の隙間までを見られているよう正解を探るのではなく人間を探り自分を探りただそこに居ると言うシンプルなことへの追求の連続ニュートラルマスクはジャック・ルコックが提供する学びのほんの一部でしかありませんが深い深い学びでした。役者を本気で目指す方はまずこのシンプルさを体験するといいと本気でそう思います。何かを極めるとはそう言うこと。生き方も含めて全てに通ずることだと思います。